DIYでロードバイクを整備していると、困ってしまうことが多々ありますよね?
自転車はシンプルな構造ですが、走行性能を高めるために各部を軽量化していますので、時々愛車を痛めてしまうことがあります。
機材トラブル
今回の機材トラブルはボトルケージリベットの空回りについてです。
ボトルケージリベットとは
ボトルケージリベットとはスポーツバイクのボトルケージの取付け間隔に合わせてフレームに取り付けられたネジ穴です。これはクロスバイクやロードバイク、マウンテンバイクなどのスポーツバイクには基本的な仕様となっています。
リベットはフレームに空いた穴に加締めてあります。
場合により1kg近いものを保持しながら、走行における振動にさらされ続けますので、経年使用により加締めが固定力を失ってしまうことがあります。
すると、ボトルケージは正常に固定できなくなりますので「カタカタ」と異音がし始め、最終的にはフレームを損傷してしまいます。
もしリベットの緩みが発生したら、早急に対処が必要です。
トレック ドマーネの例
上記はトレック ドマーネでリベットが緩んでしまった例です。
自身でボトルケージを取り付けようとしたところ、ボルトが斜めに入っていることに気が付かず、そのまま強く締めてしまい、ボトルケージが固定される前にリベットが耐え切れずに固定部の緩みに至った様子です。
持込時はボルトが取り付けられたままでした。
ボルトを取り除こうと試みたところ、ボルトは中で折れてしまっていました。
リベット作業
リベットが緩んでいるだけであればナッターを使用して再施工ができるかもしれませんが、今回のようにボルトが中で折れているなど、リベットが損傷している際は打ち直しが必要です。
リベット除去工程
フレームの表側で広がっているリベットの鍔を削り落としていきます。
その際にフレームに傷が入らないようにリベットの鍔とフレームが接する面やその周辺にマスキングすることで、綺麗に施工が可能になります。
私は電動工具のサンダーで一気に削り、極薄くなるまで慎重に削ります。その後は鉄やすりで丁寧に削っていき、鍔をリベット本体から切除します。
どちらの作業もフレームに傷が入らないように、細心の注意が必要です。
リベット打ち工程
破壊したリベットは形状上、外側に落とすことはできず、フレームの中に落ちます。
リベットはナッターを使用すれば簡単に装着が可能です。
あとはフレーム内部に転がる破壊されたリベットをどのように除去するか。
車種によってはシートポストを抜いて逆さまにすれば取り除けるかもしれませんが、「クランクやBBの取り外し作業」や「フォークの脱着作業」に加え、フル内装ケーブルルーティングの場合はケーブル類の交換作業が必要になる場合もございます。
まとめ
ボルトやナットのネジ山には入口があります。
それが噛み合うところを探るために、一度半時計回しにしてみましょう。
噛み合ったところで時計回しにするとネジは抵抗なく入っていきます。
そしてリベットが緩んだり損傷していると思ったら、無理に締めようとしたりせずすぐに対処しましょう。
STAR☆BIKES 内田