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【安全のために】サイクリングを楽しむ上で心がけたい「ロードバイクの日常点検」

こんにちは、スタッフの瀬谷です。休みの日はもっぱら一人でサイクリングを楽しむことが多いのですが、あらためて考えてみると今でこそ一人でどこでも走りに行けるのはバイクの日常点検が自分で出来たり万が一のパンクでも自信をもって直すことができるからなんですよね。
日常点検やパンク修理に関しては自転車屋だからできるのではなく、ロードバイク乗りとして誰でも覚えておく必須スキルです。これらが出来ないと遠出する事はおろか、走行中に予期せぬトラブルが発生して家まで帰ってこれないこともあります。

今回はそんな自転車乗りにとって普段から心がけていきたいロードバイクの日常点検についてお教えします。

走り出す前にチェックすべき点検項目

①空気圧の確認

ロードバイクやタイヤの太さが25~32cといった細めのタイヤは走り出す前の空気圧チェックが必須です。
タイヤが細ければ細いほど、自然に空気が抜ける速度も速いため1~2週間も経てば乗っても乗らなくても既定の空気圧を下回ります。
タイヤの外周部には必ずそのタイヤの規定空気圧表記が記載されているので、確認した上で乗車前には自身の好みの空気圧に調整しておきましょう。
これだけで段差を踏みつけた時に起こるリム打ちパンクのリスクを大幅に下げることができます。

②ライトや電子機器の充電残量チェック

夜間走行中にライトの充電が切れてしまったら、まともに走れないだけでなく道路交通法52条にある「車両等は、夜間(日没時から日出時までの時間をいう。)、道路にあるときは、政令で定めるところにより、前照灯、車幅灯、尾灯その他の灯火をつけなければならない。」に反することになります。
日中であっても長いトンネルではライトの点灯は必要ですし、尾灯(リアライト)は自身に迫ってくる車にいち早く気付いてもらうための必須アイテムです。
走行前に電池残量が十分あるかどうかは必ずチェックしておきましょう。
またサイクルコンピューターやパワーメーター、電動変速機のバッテリー等も走行前には確認しておきましょう。

③携帯キットの確認

携帯キットとして持っていくものはパンクキット(携帯ポンプ・タイヤレバー・予備チューブ)、最近ではディスクブレーキのホイールを外すために六角レンチが必要なのでご自身のホイールを外すのに必要な六角レンチのサイズを確認して携帯しましょう。また鍵を持っていないと出先のコンビニやトイレに寄る際に自転車を安全に停めておくことができません。忘れないよう気をつけてください。

④ブレーキの点検

左右のレバーを握って、しっかりブレーキが効いているか、レバーの引き量が大きすぎてハンドルや指にぶつからないか、ブレーキ本体から異音がしていないか確認しましょう。
特に油圧ディスクブレーキはレバー内部のオイルの状態次第で左右でレバーの引き量が大きく異なったり、ブレーキパッドに油分が染み込んでいればひどい音鳴りだけでなく、ブレーキも正しく効かなくなっています。
ブレーキは命を守る最重要部品です。何かおかしいなと感じた際にはそのまま乗らずに必ず自転車屋で点検してもらいましょう。

左:パッド残量0.5mmを切っても使い続け台座の金属プレートが剥き出しになった状態
右:新品のブレーキパッド

あわせてブレーキパッドの残量を確認しましょう。途中で雨に降られて濡れたり、山から下る際にはパッドは通常よりも早く削れます。またブレーキパッドはシマノ基準では厚みが0.5mmになったら交換目安となっています。
そしてディスクブレーキのパッドは左右均等に、また水平に削れることはなかなかありません。片側だけで判断せずに両側をしっかり見た上で摩耗具合を判断しましょう。
1箇所見た際に新品のパッドの半分以下の厚み(1mm以下)になっていたら要注意です。

⑤ヘッドのガタつき点検

フロントのブレーキを握りつつ反対の手で上記写真の様にフレームとヘッドキャップの境目を指で挟みながらバイクを前後に揺さぶってみてください。
もし挟んでいる指にガタつきを感じたら、「ステムが浮いて固定されている」もしくは「ヘッド内部のベアリングが摩耗している」可能性があります。
そのまま走ればブレーキをかける度にバイクはガタついて挙動が不安定になり、最悪落車の原因になることも。
ヘッドのガタつきの直し方が分からなければ自転車屋で診てもらいましょう。

⑥ホイールの固定確認

フレームとホイールを固定しているスルーアクスルが緩んでいて、万が一走行中にホイールが外れたりすれば大事故に繋がります。
ロードバイクは走るだけで常に細かい振動を受けており、その振動は積み重なると各所に使われているボルトの緩みに繋がります。そのため定期的にボルトが緩んでいないかチェックしましょう。
ディスクブレーキ車体のホイールの場合はTREKであれば基本6㎜の六角レンチが使えます。(メーカー、構造により異なります)
六角レンチを差し込んで軽く力を入れて締めた際に動けば要注意です。

もしボルトの緩みを発見したら

ロードバイクの各所に使われているボルトにはそれぞれ規定トルク(締め付ける強さ)が決められています。
例えばTREKの現行のディスクブレーキ車体に使われているスルーアクスルは最大で10Nmになります。
もしご自身の感覚で締めこみ、それがオーバートルクだった場合はボルトが折れたりフレームの破損に繋がる危険があります。

外出先のトラブル時でない限りは規定トルクで締める為にトルクレンチを使って計測して締めましょう。
規定トルク値に関しては各箇所に表記があることが多いですが、書いていなければ車体のサービスマニュアルやその車体を購入したお店で確認しましょう。

⑦ハンドル・ステム・サドルの固定確認

ハンドル・ステム・サドルを固定しているボルトに緩みがないか各部確認しましょう。
緩みが出ていれば各箇所のボルトに合わせた規定トルクにて締め直す必要があります。

ハンドルの固定に緩みがないかどうかはバイクに跨った状態で上から荷重をかけてみましょう。

レバーがハンドルにしっかり固定されているかどうかはレバーをバイクの内側に押し込んでみましょう。

ステムがフレームに固定されているかどうかは前輪を足で挟んだ状態でハンドルを左右に軽く振ってみましょう。

サドルが固定されているかどうかはサドルを掴んで上下に揺さぶってみましょう。

これらのチェック方法は物凄く力を入れた状態では行わないでください。
走行時にかかる荷重をイメージしながら少し力を入れた状態で緩みがないかチェックしてみましょう。

帰ってきたら行うべき点検項目

①タイヤのトレッドをチェック

ロードバイクを家の中に持ってはいるならタイヤを水拭きして汚れを拭きながら「タイヤの表面に異物が刺さっていないか」「サイドカットや切り傷ができていないか」をチェックしましょう。
もし走行に不安のある傷があれば次回走行時までにタイヤを交換しておきましょう。

②チェーンのオイルチェック

チェーンの表面にオイルが残っているかチェックしましょう。表面がカラカラに乾いていたり、走行時に雨に降られたり、海沿いを走って潮風を浴びていれば錆びやすくなっています。帰ったらバイクの清掃と一緒にチェーンに注油をしておきましょう。

③ブレーキのパッドチェック

走り出す前と同じようにブレーキパッドの残量は確認しておきましょう。
もし交換目安になるほど削れていたら、次回走行時までにパッドを交換しておきましょう。

以上、日常におけるバイクの点検方法のご紹介でした。
これが出来るだけでも予想外のトラブルに遭いにくくなります。
またご自身のセルフチェックだけでなく数か月に一度は馴染みのショップで点検依頼をしておくと良いでしょう。

STAR☆BIKESでは当店で車体を購入された方を対象に生涯無料の点検・調整サービスが付属しております。
ご自身だけでは気付けないバイクの細かな異変を見つけることができるのでご利用ください。

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この記事を書いたのは…

STAR☆BIKES 瀬谷祐介(メカニック/ライドイベントアテンドスタッフ)

自転車業界に勤めて8年目、普段はロードバイクでのロングライドや県内の未走行のコースを探索し、STAR☆BIKESのコース紹介記事も書いている。ヒルクライムが好きでMt.富士ヒルクライムにも毎年出ているが、登りはけっして速くない。
2024年の富士ヒルで念願の初ブロンズを達成。夏場はMTBでふじてんに行きパークライドも楽しむ。
これまで50台近いバイクに乗り換えており、バイクの特徴を掴んでお客様の希望に合わせた1台を提案することに長けている。

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この記事を書いた人

スターバイクス代表