ロードバイクやクロスバイクといったスポーツバイクを始める際に必ず最初に用意するアイテムの一つに「鍵」があります。鍵といってもワイヤーやチェーンタイプ、U字ロックと様々なタイプがあり、自身の自転車には一体どのようなタイプを選べばよいか分かりにくいですよね。
盗難防止に役立つ鍵の選び方も目的用途によって異なります。
ここでは用途別による鍵の選び方、正しい使い方をご紹介します。
まず始めに盗難対策に鍵は絶対安全ではないことを認識しよう
自転車に鍵をかけることは盗難対策にはなりますが、それはあくまで鍵を壊す特殊な工具を持っていない人が盗むことができないという意味です。逆を言えば自転車専門の窃盗団であれば鍵を瞬間で壊せるような大型のボルトクリッパーを持っていることもあります。
どんなに丈夫な鍵でも本格的な工具と時間さえかければ壊すことができることを認識しておきましょう。
そのため、大事な愛車が盗まれない一番の対策は「停めた自転車から長時間目を離さないこと」です。
自転車が盗まれやすい場所とは
自転車が盗まれやすい場所というのは多くの自転車が集まるところや高額な自転車が集まるところが狙われやすいです。
例えば駅前の大型駐輪場や都心部のスポーツバイクショップ（特に駐輪場と店内が離れており買い物中に目が届かない構造の店）は注意が必要です。窃盗団も短時間で多くの自転車をチェックできるため狙われやすいです。
また最近では大型の自転車イベントでも周りの人達が鍵をかけずに停めているからと自身も鍵をかけずに自転車から離れたら盗まれたという話を聞きます。会場にあるサイクルラックに停めて長時間離れないように、少なくとも必ず鍵はかけましょう。
他にも自宅がマンションの方であればマンション内の駐輪場に停めていると、その場所には毎回必ず高額なスポーツバイクが停められている事を覚えられてしまうので、盗まれる可能性が上がります。
基本は高額なロードバイクであれば自宅の屋内にしまうことが推奨ですが、どうしても外でなければ停めれないという場合には自転車カバーをかけて外から高額車だと見えない対策を最低限行いましょう。
通勤や通学でスポーツバイクを使う方であれば、他人が入れない（他人から見ることができない）施設内に停めることが大事になります。公共の駐輪場であれば管理人がいるから大丈夫と考える方もいますが、管理人はあくまで有料の駐輪場を正しく利用しているかを見ているのであって、自転車の盗難を防ぐためにいるわけではありません。
自身の愛車を守れるのは自分だけです。盗まれる可能性の高い場所に長時間停めるのはやめましょう。
鍵のタイプ
ワイヤータイプ
ワイヤータイプのカギはスポーツバイクにおける最も一般的な鍵です。
ワイヤーによって自転車単体ではなくフェンスやポール等の固定物とまとめてかけることで、その場から持っていくことができないようにします。
スポーツとして走ることが目的の人であれば「ワイヤーが細くてかさばらず軽量なタイプ」を、
通勤や通学が目的の人であれば「重くて多少かさばるもののワイヤーが太くて長いタイプ」を選ぶと良いでしょう。
ただし、ワイヤータイプはワイヤーカッターやボルトクリッパーで切りやすく、不安な場合にはU字ロックなどと組み合わせると良いです。
チェーンタイプ
チェーンタイプの鍵は金属の輪を繋いでいるため、ワイヤータイプより壊されにくいことが特徴です。
但し、チェーンが太ければ太いほど非常に重くなるため持ち運びにくくなります。
お薦めの使用方法は自宅の屋外で自転車を保管する方が自宅のフェンスやポールとまとめて固定する際に置いたままの鍵として使うのが良いでしょう。
細めのチェーンロックであれば比較的軽く持ち運びもしやすいです。
但し停める場所が固定物とまとめて鍵をかけれるかどうかは確認しておきましょう。
またチェーンを保護する周りの布が破けてくるとチェーンが剥き出しになりフレームを傷つけることがあるので注意しましょう。
プレートタイプ
ワイヤー・チェーンよりさらに壊されにくいのがプレートタイプです。
周りが樹脂で繋がれた金属のプレートを繋げて輪の形状にしており、固定物とあわせて鍵もかけやすいです。
ワイヤーカッターやボルトクリッパーで挟みづらく壊されにくいですが、その分重量もあります。
折りたたむことでコンパクトになり専用のケースに仕舞いボトルケージのダボ穴に固定できるようになっている製品が多いです。
U字タイプ
U字ロックはシンプルな構造と太いU字型の金属の棒で出来ているため最も壊されにくく頑丈な鍵です。
但し長さは短くU字ロックだけでは自転車単体でフレームとホイールを固定するかけ方が中心になります。
固定物とまとめて鍵をかける際にはワイヤーと組み合わせて使うことでより盗まれにくい対策ができます。
鍵のかけ方
鍵のかけ方は基本自転車単体でかけるのではなく、地球ロックと呼ばれるようなその場から動かせない固定物とまとめて鍵をかけることが推奨となります。
地球ロック
地球ロックとは、自転車を道路標識や駐車場の柵などの固定された建造物にロックすることです。
鍵を壊す工具を持っていない人がその場から持っていけないように鍵をかけます。
ただし、歩道は駐車禁止であるため歩道沿いのガードレールや電柱、標識を使って鍵をかけることは禁止となります。
自転車を停める際にはそこが停めても良い場所なのかどうか確認してから鍵をかけましょう。
自転車によく置いてあるサイクルラックに停める際にも一緒に鍵をかけましょう。
ワイヤーが長さに余裕があればフレーム・ホイール・固定物の3点を通して鍵をかけると良いでしょう。
