
これまで普通の自転車に乗っていた方がロードバイクやクロスバイクといったスポーツバイクを初めて購入して、乗り始める際に気付くのが「前から跨げないこと」です。ママチャリやシティーサイクルと異なる形状をしたスポーツバイクは乗り降りの方法も異なれば、発進の仕方や停まり方も異なります。
ここではスポーツバイクにおける正しい乗り方から走り出し方・停まり方をご紹介します。
乗り方~走り出し方

①バイクには左側から乗る
まず始めにスポーツバイクは自転車の左側から乗ります。
右側から乗ると人間の方が車道側に立ってしまい、車との距離も近く危険なため、必ず左側から乗り降りします。

②バイクを手前に傾ける
スポーツバイクのサドルは漕ぎやすいように高く設定します。
そのまま跨ろうとしても脚をまわした際にサドルが高く引っ掛かってしまうため、バイクを傾けてサドルを低い位置にもっていきます。

③サドルの後ろから脚をまわす
バイクを傾けてサドル位置を下げたら、サドルの後ろ側から脚をまわしてバイクに跨ります


スポーツバイクはママチャリの様に前から跨いで乗りません
スポーツバイクにはトップチューブと呼ばれるハンドルからサドルにかけて繋いでいるフレーム部分が高い位置にあるため、ママチャリの様に前から脚をまわして跨ろうとすると、シューズがトップチューブに引っ掛かり大事なフレームを傷つけてしまうことがあります。
ビンディングであればシューズ裏にクリートと呼ばれる樹脂や金属の部品が付いているため、なおさら大きな傷が付きます。日頃からサドル後ろから脚をまわす癖を付けましょう。

④サドルの前に跨る
後ろから脚をまわして跨る位置はサドルの前になります。
いきなりサドルに跨ってしまうと地面に足が着きにくく、走り出すことが難しくなります。
サドルの前(トップチューブ上)に跨ることで両足が地面に着き、安定した状態で走り出すことができます。

⑤右側のペダルを踏みやすい位置に持ってくる
走り出す際は右側のペダルを踏み込んだ勢いで発進します。
勢いをつけるためにもペダルを高い位置までもってきましょう。
ビンディングの場合もこの時点で右足だけペダルにシューズをはめます。

⑥踏み込んだ瞬間は片足立ち状態
右足でペダルを踏み込んだ際は、すぐにサドルに座らず両手と右足でバランスをとるように走り出します。

⑦左足でペダルを踏むと同時にサドルに座る
踏み込んだ勢いで走り出したら左足をペダルに乗せてサドルに座り漕ぎ始めます。
なお、ビンディングペダルの場合はいきなり左足のペダルをシューズにはめようとすると、スピードが出ておらず不安定な状態となりフラついたり転ぶ可能性があるため、左足はペダルの上に軽く乗せた状態で右足のみで漕いで、スピードが乗って安定したら落ち着いて左足のシューズをペダルにはめます。
スポーツバイクでは「けんけん乗り」はしません

これまでママチャリに乗っていた方であればけんけん乗りをしていた方も多いかと思います。
「けんけん乗り」とは、上記写真のように左足をペダルに乗せ、右足で地面を蹴ってスピードをつけて乗る方法です。
この乗り方はハンドルが近くアップライトな姿勢かつ前から跨げるママチャリだからこそ使いやすい乗り方ですが、スポーツバイクはハンドルが遠く、後ろから跨がないと乗れないため、けんけん乗りをすると不安定な状態でバランスが悪く危険です。そのため、ロードバイクやクロスバイクといったスポーツバイクでけんけん乗りは基本使いません。
また余談ですが近年はママチャリも電動アシストが主流ですが、電動アシストママチャリはペダルへの負荷を検知しアシストが作動して急加速やバランスを崩す可能性あるためメーカーからも行わないよう注意が書かれています。
停まり方

赤信号や「停まれ」の標識で停まる際には左足で着地します。
その際、サドルに座ったままだと足が地面に着きにくいのでサドルの前に下りて着地します。
またビンディングであれば右側に身体が倒れないようにバイクを左側に軽く傾けておきましょう。
走り出す際は上記の⑤~⑦と同じ手順になります。
自転車から降りる際にはこのまま右足を後ろから回して降ります。
以上、スポーツバイクにおける正しい乗り方から走り出し方・停まり方でした。