今ではTREKを代表するエアロロードとなった「Madone(マドン)」。
現行モデルの名称はMadone Gen 7。GenはGeneration(世代)の略でこれまでに7度のモデルチェンジが行われました。
今回はそのMadoneが初めて登場した2004年の第1世代から順を追って歴史を紹介します。
歴代のMadoneはどのような変革を辿ってきたのでしょうか。
Madoneの名称の由来
Madoneの名前は南フランスにあるコートダジュール、地中海に面した標高900mの峠「Col de la MADONE(マドン峠)」に由来しています。ツール・ド・フランスの勝負所の1つである全長12kmの1級山岳でもあり、また1990年代から2000年代初期を代表する自転車ロードレース選手ランス・アームストロングがよく練習に使っていた峠でもあります。
第1世代(2004~)
ラグドフレームのようにパイプをラグで繋ぐのではなく、モノコックカーボンフレームとしてつなぎ目のない軽量な構造。ダウンチューブやシートポストにみられるエアロダイナミクスを意識したフレーム設計。
フレームにはOCLV 110Carbonを使用。
2006年に発表したMadone SSLxには超高剛性素材”OCLV55Carbon”が使用された。
ランス・アームストロングが当時レースで使用していたフラッグシップモデルです。
第2世代(2008~)
スローピング(トップチューブがヘッドからシートチューブにかけて下がっている形状)化されたフレーム設計。
フレーム内装ケーブルやBB90、RIDE TUNED シートマスト(現在のEmondaに採用されているシートマストキャップと同じ構造)など当時では新しい技術の導入が見られます。
第3世代(2011~)
第2世代からより軽量なデザインへと進化。
TREKはこのMadoneでレースもロングライドも全てこなすことができるという開発姿勢。
第4世代(2013~)
TREKのトライアスロンバイクであるスピードコンセプトに使用されている空力に優れたKVF(Kammtail Virtual Foil)デザインを新型フレームに最適化し採用。フレーム重量は当時のMadone史上最軽量の750gを達成。
第5世代(2016~)
KVF(Kammtail Vartual Foil)チューブはフォーク、ダウンチューブ、シートチューブ、シートステーに採用し、専用パーツを多く用いたインテグレーテッド設計によるエアロロード化。
エンデュランスモデルのDomaneで用いられていたIsoSpeedテクノロジーを採用し快適性をも高めた構造。
フレームには600 Series OCLV Carbonを使用。
第6世代(2018~)
従来のジオメトリーであるH1とH2の間を取った「H1.5」フィットが登場。
リアのIsoSpeedは独自の調節機能が搭載され、ライダーの好みに応じてしなりを変更できるようになりました。
また今では当たり前となったディスクブレーキモデルは2019年モデルの第6世代から登場。
SLRグレードにはOCLV 700 Carbonを採用。
第7世代(2018~)
トップグレードには軽量な800 Series OCLV Carbonフレームを採用し、第5世代より続くKVFエアロチューブ形状。
シートチューブ上にある特徴的な穴はこれまでにない新しい技術「IsoFlow」により空力性能の向上や軽量化だけでなく快適性にも優れている。
以上、TREK Madoneにおけるモデルの歴史・変遷についてのご紹介でした。
今後新たな情報が出ましたら、こちらの記事にて追加していきます。