
スタッフの瀬谷です。昨年に続き今年も富士山の麓、富士スバルラインを舞台にしたMt.富士ヒルクライムにお客様と一緒に参加してきました。
ここでは2024年Mt.富士ヒルクライムの前日受付・エキスポ、本番当時の出来事を紹介したいと思います。
昨年の様子はこちらから↓


STAR☆BIKES Hill Climb Communityの参加メンバーで富士ヒルクライムに参加してきました。
コミュニティ詳細はこちらから↓

6月1日、前日受付・サイクルEXPO

これまでの参加で前日受付は遅めに行くと専用駐車場からシャトルバスでの移動が混みあい時間がかかるので、今年は昼前には会場入りできるように11時には駐車場に到着。
以前は富士急か富士山パーキングの2か所のみシャトルバス移動が用意されている専用駐車場でしたが、今年は「鐘山スポーツセンターグラウンド」が追加。
ここは山中湖からも近く、利用者もおそらく神奈川方面の人が多く、遠方から来る人は少ないと踏んで選択してみました。案の定、駐車場は空いており駐車場出入渋滞もなく快適でした。


早速、シャトルバスに乗り込み会場へと移動します。
バスの乗車具合は50%ほど。例年はバス待ちの行列も長く通路部分の臨時シートも使って詰め詰めで移動するのにこんなに空いて会場に向かうのは初めてです。
今年は前日の天気も良く自走で会場入りする人が多かった事と、選ぶ人が少ない鐘山にした結果でしょうか。


会場に到着し、まずは受付から。
ちなみに今年は学生のお客様を自身の車に乗せて2人2台でやってきました。
受付はいつもの体育館にて。事前にメールで送られてきた専用ページのQRコードを係員の人に見せ、ゼッケンや前日荷物預かり用の袋、参加賞やおまけの補給食等受け取ります。



受付を終えたらその場で前日預かりで渡す防寒着類を詰めたリュックを専用の袋に入れます。
専用の袋に入れる前にリュックを自前のビニール袋に包んでから入れるのがポイント。
これで翌日の受け取りまでに雨に降られ専用袋の隙間から入った雨水でリュックが濡れるトラブルを防いでます。

またリュックの中身はこんな感じ。
昨年のよりも天候が不安定かつ気温が低いことを考慮して、ウェア系はMTBの防水ウェア上下に追加で秋用の長袖ウェア、秋冬用インナー、そして秋冬グローブに雨対策として使い捨てニトリルグローブをかぶせた状態で用意。
このニトリルグローブが当日非常に役立ったので、予測して準備した自分を褒めてやりたい。
それ以外はパンクキットを入れたツール缶に水と軽い携行食を入れておきました。



5合目行き荷物預かりの場所に向かい、自分のゼッケン番号が含まれたカゴ車を見つけ専用袋に入れた荷物を置いたら前日の準備は完了。
あとはメイン会場で開催されているサイクルEXPOを廻ります

サイクルEXPOは例年多くのバイク・パーツブランド、補給食・サプリメーカーが出店しています。
また天気が良いこともあり、今年は試乗も賑わっていました。













サイクルEXPOではお金を持っていればレースに出るための装備一式が揃えられるぐらい様々な商品を販売しています。


私も以前から気になっていたR×Lのソックスを特価で購入したり、プロテインや補給食のメーカーで試供品をゲットしました。
昨年は到着自体も遅く、サイクルEXPOを廻って帰りのシャトルバス待ち行列でも待たされたりと時間がかりホテルへの到着も夕方ごろと遅くなったため、13時半頃を目安に早めに退散しました。


今年のホテルは御殿場のルートインさんを選択しました。できるだけ宿泊費を抑えたかったことと、富士有料道路を使えば当日の駐車場まで30分程度で到着できるので遠そうに思えて意外と便利です。
近隣に食事できるところも多く、私はすぐ隣の「かつや」でかつ丼を食べて気合いを入れ、11時ごろには就寝しました。
6月2日、レース本番

朝の4時40分には目を覚ましシャワーを浴びたり、水分を取ることで胃や腸を活性化させます。
5時30分ごろには3時間後のレーススタートを意識して前日コンビニで買っておいた大盛パスタを食べました。
前回試走で来た時も朝は2時間前にパスタを食べて調子が良かったので自分の中のルーティンにしました。
ついでにトイレ関係はホテルを出る前に全て済ましています。
ヒルクライムにおけるトイレ問題は身体を少しでも軽量化できるかどうかという非常にセンシティブな問題であり、これが上手くいかないだけでメンタルが落ち込むので、まずは一安心。

朝6時20分頃、事前に決められた駐車場「富士急パーキング」を目指し、有料道路を走って向かいます。
本来天気予報は雨でしたが、朝の時点でとりあえず曇り時々小雨。
有料道路走行中は霧が凄く、先を走る車が見えなくなりそうなほどでした。



富士急の駐車場に到着し、まずはバイクの準備から。
一緒に参加するメンバーが空気入れを忘れ、会場入り前に合流。
朝に食べたパスタはエネルギーに切り替わるタイミングですが、レース中に胃の中が空腹になって不快感を感じたくないため、今年新たに導入した「きびだんご」を出発直前に食べておきます。
適度なカロリーに消化にも時間がかかるため使い勝手が良く、なにより1個60円程度なので安い。

富士急から約10分ほどでスタート地点となる富士北麓公園大駐車場に到着。
この景色も見慣れたものですが、とにかく人が多い。
スタートを7個のグループに分けてはいるものの、1グループにつき1000人以上、少なくとも会場には2~3グループいるので3000人とバイク3000台はいるかもしれません。
これも例年のごとくですが、会場には仮設トイレが多く設置されてはいるもののトイレ渋滞は凄まじく長く、私はよほどのことがない限り使わないようにしています。正しくは会場でトイレを使わずに済むように朝からシビアに体調をコントロールしています。





今回一緒に参加してくれたメンバー4名。
内過去に富士ヒル参加経験があるのは自分と年長のT様のみ。
若手の3名は今回が初富士ヒル。
今回をきっかけにこれから先、毎年このレースで各々の目標を掲げ頑張っていってほしい。

そして私、スタッフの瀬谷。
今年が3回目の参加であり、過去2回は1時間38~40分のゴールタイムで目標の90分切り「ブロンズ」へと届かず、今年が3度目の正直。この日のために1月から今日までの5か月間集中してトレーニングをしてきました。
体重だって昨年末には72㎏あったものの、5か月間のなかで66㎏まで落とし登れる身体を作ってきました。

なにより2週間前の試走では料金所ゲートから5合目ゴールラインまで1時間22分を達成し、かつてない自信を持っています。
…
懸念材料は強いて言うならば、レース本番までにフルレスト3日間用意したら66㎏前半だった体重が68㎏近くまで戻ってしまい、それが結果にどう響くかぐらいでしょう(汗
いや、休んだ分、筋肉は回復し増えた体重をカバーできるぐらい踏めるはずだ。
…そう思い込んでスタート待機列に愛車のTREK Emonda SLと新調したSTAR☆BIKESオリジナルジャージを纏い向かいます。

スタート待機列は以前と変わりグループ内で更に待機列を4つに分け、そこから順番に出発していきます。
これが案外やっかいでゴールドやシルバーを目指す人は早く並ぼうとしていたものの、案内にある時間より早くスタート待機口が解放されて目的の位置で並べなかったり、集団形成が上手くいかなかったりとSNS上で意見が見られました。
グループ内の最終ウェーブでは90分ペーサーを公式に用意しており、そこに着いていけばブロンズも達成しやすい気はしましたが、この参加者の多さに90分ペーサー利用者が多すぎた場合、集団内でバラけて失速し失敗するリスクがありそうだと判断し頼ることはやめました。


スタートしたら皆各々のペースとなりバラバラになります。
この参加者の多さに加えて、他のヒルクライムにはない富士ヒルならではのお祭りのような雰囲気。
思い思いに全力を尽くして富士ヒルを楽しんでほしい。
それでは次は5合目でお会いしましょう!
いざ、スタートです。
…
…
…
…

ということで、いきなり飛んで5合目にやってきました。
前回の富士ヒルのようにレース中写真を撮ったり、動画撮影する余裕はありませんでした。
果たしてスタッフ瀬谷の結果はというと…

1時間25分でのゴールです!
無事ブロンズ達成です。
正確には1時間25分03秒が公式の結果になります。
前回の試走では料金所から1時間22分だったため、スタートラインから料金所まで2分かかって1時間24分ぐらいだろうと考えていましたが、人を抜くタイミングを見計らったり、真っ直ぐ走り続けることができなかったりと本番ならではの遅れが生じました。


ちなみに料金所からのタイムだと2週間前の試走が1時間22分40秒で平均パワーが220w。
本番では1時間22分56秒で平均パワーは213wという結果に。
パワーが下がっているのは勾配が緩くなったタイミングで前が詰まって踏むタイミングが遅れたり、基本ほとんどソロではあったものの、時折小さな集団につかせて足を休ませることがあったからでしょう。
それでも7w下がって誤差が16秒しかなかったのは上手く立ち回れた方じゃないでしょうか?

愛車のTREK Emonda SLは今回もトラブルなくバッチリ仕事をこなしてくれました。
昨年はDomane SL、一昨年は6㎏前半の超軽量バイクで出走しましたが、結果はブロンズまでまだまだ遠く10分近くタイムを縮める必要がありましたが、今年はEmondaと共に約15分縮めて余裕をもってブロンズを達成することができました。

レース後はいつも通り5合目駐車場に行き、前日預けた荷物を回収。

早速着替え、その後は参加したメンバーと合流。
皆トラブルなくゴール出来て何よりです。
この後は集団ごとに下山を行い、会場に戻って成績表とフィニッシャーリングを受け取りに行きます。
ちなみに今回の富士ヒルクライム、天候は雨予報だったのがレース中は曇りから後半にかけてまさかの晴れへと変わりました。

これで3年連続晴れた状態で富士ヒルを楽しむことができました。
梅雨の時期が近かったり、台風が来ることも多く半分以上は雨が当たり前な富士ヒルではありがたいかぎりです。

下山待機列に合流。
先ほどの晴れ間からいつの間にか怪しい曇り空に…。
5合目会場の実況アナウンスでもこれから雷雨になる可能性を伝えられます。
写真は当然撮る余裕はありませんでしたが、下りの途中から小雨→本降りの雨へと変わり、濡れた身体と標高からくる冷えた空気でかなり辛い下山となりました。
幸い自分は雨対策をしており、グローブも使い捨てニトリルグローブを被せていたおかげで、指先が冷えることなく安心して下れましたが、防寒のみで雨対策をしていなかった参加者は非常に辛かったと思います。
富士ヒルの下山は約30分ノンストップで下り続け、信じられないほど身体が冷えます。
事前準備は大げさなぐらいが丁度良い、雨じゃなくても防水対策をしておけば冷風を防げたり、風の抵抗でスピードが出にくくブレーキングがしやすくなります。
私は防水タイプのMTBウェアを持っていますが、今回辛い思いをした方は次回からホームセンターで売っているレインジャケット上下とあわせて防寒着を持っていくと良いでしょう。


ようやく会場まで戻ってきました。
雨の勢いは強まるばかり、参加者の多くがレースにより疲れよりも雨による辛さが顔に出ていたように見えます。
これがレース前からだったら心が折れてブロンズ達成は無理だったかもしれません。
登り終えた後からの雨だったのが救いですね。


会場では自身のゼッケンナンバーを見せると記録証を印刷してその場で貰え、その後計測タグと引き換えに完走タイムに沿ったフィニッシャーリング(色付き記念コラムスペーサー)が貰えます。



そして最後はゼッケンに付いているうどん引換券を渡して、吉田うどんを食べたら終了。
雨で冷えた身体に暖かいうどんが沁みますね。


ということでスタッフ瀬谷の2024年「第20回Mt.富士ヒルクライム」は三度目の正直、これまでの目標であった初ブロンズ90分切りを無事達成することができました。
そしてブロンズを達成した以上、次のシルバー75分切りに向けてここから1年頑張るのかどうか、もしくはお客様のブロンズ達成をサポートしていくのか…今はまだ分かりませんが、ひとまず週4のトレーニングは一旦お休みし好きなように走りたいと思います。
STAR☆BIKESでは毎年富士ヒルには参加するので、是非ここまで読んで自分も参加してみたいと思った方は瀬谷までお声掛けください。STAR☆BIKES Hill Climb Communityに入って一緒に走りましょう!
今回のブロンズ達成に向けて、どのように努力したか、レース中のポイントに関しては後日「スタッフ瀬谷の雑記」にて掲載予定です。
お楽しみに♪
この記事を書いたのは…

STAR☆BIKES 瀬谷祐介(メカニック/ライドイベントアテンドスタッフ)
自転車業界に勤めて7年目、普段はロードバイクでのロングライドや県内の未走行のコースを探索し、STAR☆BIKESのコース紹介記事も書いている。ヒルクライムが好きでMt.富士ヒルクライムにも毎年出ているが、登りはけっして速くない。
2024年の富士ヒルで念願の初ブロンズを達成。夏場にはMTBでふじてんに行きパークライドも楽しむ。
これまで50台近いバイクに乗り換えており、バイクの特徴を掴んでお客様の希望に合わせた1台を提案することに長けている。